猫たちのお留守番

我が家には、愛猫たちが5匹いる。

 私がいない時は、娘が、猫たちの世話をしている。特に、ネコはきれい好きなのでトイレの世話が大変である。先週は、母の葬儀で子供たちも一緒に田舎に行くことになり、猫たちだけのお留守番になった。

 …かと言って、猫たちだけにお留守番をさせるわけにいかない。思案の結果、お隣さんに鍵を預けて、猫たちのお世話をお願いすることにした。

 餌やり、水やり、ネコトイレの清掃。猫の世話以外に新聞・郵便物・牛乳の回収まで、図々しくお願いした。猫好きなご主人は1つ返事で快諾。結局、子供たちが帰るまでの4日間お世話になった。5匹のうち4匹は、見なれないい「管理人」に一度も挨拶することもなく姿を現さなかったそうである。

 ただ愛猫“クー”だけは、人見知りもせず「管理人」に愛想を振りまき、その労をねぎらったらしい。帰宅後、挨拶に行くと、隣のご主人が「かわいいなあ」とニコニコ顔で応対された。

 1か月前、その“クー”はサッシを勝手に開け、隣の庭でくつろいでいたところを隣のご主人にバケツを投げつけられた怖い経験がある。ご主人によると、「突然遭遇した、真黒な生き物に動転し、逃げようともしないので…」後で、奥さんから「すみません」と言われ、「いえいえ住居侵入したのはクーですから」と逆に謝った。

 その猫たち、寒くなり、昼間は入れ替わり立ち替わり、私のところにやってきては、膝の上に乗り、キーボードを踏み、自己主張をくり返している。