田舎生活「母の見舞い」

 いつものように、23日〜29日まで、車で田舎に帰ってきました。3週間ぶりです。
 もちろん、母の見舞いが目的ですが、足取りが軽いわけではありません。96歳という年齢では仕方ないのでしょうが、5月には、手押し車を押して、自分で歩いたり、好きな手芸を楽しんでいたとは信じられない変貌ぶりです。
 見舞う度、母の老いにどうつきあっていけばいいのか、なかなか納得のいく答えは見つかりません。
 よく話かけてくれるのですが、何を言っているのか理解がなかなかできません。すると、私の掌に指を当て字を書きます。わかる時もありますが、消しゴムでも使っているつもりか、消すしぐさをすると、余計に判らなくなります。きっと、母が一番、自分の思いが伝わらないもどかしさを感じてるのでしょう。
 血管が細くなり、点滴も容易ではありません。今度、カテーテルを入れることになります。それが、母の最終の治療になります。これで少しは、点滴の針を刺す痛みから解放されるのではないかと思います。
 もうホームに帰ることはないということで、医者のすすめで、ホームも退所することになり、姉夫婦と荷物を取りに行きました。3年間お世話になった、母のお気に入りの、何度も足を運んだホームを後にするのは、とてもつらいものです。
 実家から45分かけて通う道にも随分なれました。
 
 田舎での1週間は、家の周囲の草刈りや畑の片づけに没頭しました。
 まず手始めに、30本近くある茶の木の剪定に1日かけました。剪定ばさみでひたすら刈りこむ作業は、腕が痛くなりますが、来年の新芽のことを思うと楽しい作業です。母も元気だったころは、こんな気持ちで畑作業していたんだろうなと今にして「母の熱意」が少し分かった気分です。


 ↑お茶の花です

 ↑こんな感じで剪定します