アケビの季節
秋の日差しが快い朝、雨戸をあけると、目の前にアケビがぱっくりと口を開けている。もうこんな季節がやって来たかとふと思った。
子供のころ、山に入ると、樹木から垂れ下がっているアケビをよく見つけた。友達と競って、アケビ取りに熱中したものだ。
種の一杯詰まった果肉を口に頬張り、プシュプシュペッと吐き捨てる。甘い果汁が口の中にいっぱい広がる。何とも懐かしい味だ。
絵の才能が身についていれば、必ず書きたくなる題材でもある。
そんな懐かしさもあり、20年前、知人から貰い、アケビ棚を作って育てている。
アケビのつるでいろいろ籠を編んだりという思いもあったが、今のところは猫の遊び道具程度に役立っている。
今でも六甲山を散策すると、紅葉林の中にアケビが垂れ下がっているのを見かける。
★そのアケビの横で、ザクロも実をつけている