メノウの数珠

 母がなくなって、早いもので2週間が過ぎました。母を偲ぶゆとりもなく日数だけが過ぎていきます。

 実は、葬儀の最中ハプニングが起きました。

 お坊さんの真後ろで拝んでいた私の数珠が、突然、ばらばらになって飛び散ってしまったのです。その数珠は、嫁さんからもらったものでした。あわてて珠を拾い集め、ポケットに入れました。ほとんどの人は気がつかなかったのですが、ほんとうにあわてました。後片づけの後も、姪が「おじちゃんのでしょ」と残っていた珠を見つけ渡してくれました。母が焼きもちを焼いたわけでもないでしょうが…迷信深い人なら何かのコメントをするのでしょうか。

 その数珠を嫁さんが修理に出してくれました。そして、その数珠が先日返ってきました。石にもいろんな意味があるようです。嫁さんが、スモーキークオーツという石と竜の入った石を足して、2度と切れないように、一周り大きくしてくれました。スモーキークオーツという石は、邪気を払い、竜は男の守り神を意味するそうです。

 返ってきたその数珠がなぜか、母にもう一度逢えたように懐かしく感じられ、手にとって拝んでみました。これから、大切にしていきたいと思います。